概要
承徳避暑山荘の東と北に広がる「外八廟」は代表的な寺廟群である。外八廟に含まれる寺社の特徴として、初期に建てられた溥仁寺と溥善寺以外は全てチベット様式で建てられている。その中でも1700年代に建造された「普陀宗乗之廟」というチベット仏教の寺院が有名で、小ポタラ宮とも言われている。また、北京の祈年殿に似た「普楽寺の旭光閣」、高さが世界一の木彫仏像のある「普寧寺の大乗之閣」など個性的な建物が並んでいる。
●壮麗なチベット仏教寺院・世界遺産/外八廟
外八廟とは、避暑山荘の東部と北部の山麓に点在する寺廟群のこと。清代1713~1780年に次々と建立され、普陀宗乗之廟、須弥福寿之廟、普寧寺、溥仁寺、普祐寺、安遠寺、普楽寺、殊像寺の8つの寺廟が立ち並ぶことから外八廟と呼ばれるようになった。漢代の宮殿建築を基調としながらも、チベット、モンゴル、ウイグルなど諸民族の建築芸術を取り入れ、独特の寺院建築で建てられている。特にチベット色が濃いのは、清朝がチベット仏教を手厚く保護したためといわれている。 【世界遺産/普陀宗乗之廟】 避暑山荘の北に位置する仏廟で1767年に着工し、4年余りの歳月をかけて建立された。60歳を迎えた清の乾隆帝と皇太后の80歳の誕生日を祝う際、モンゴルや青海、新疆などの地方からの各民族の王侯貴族をもてなすために使われた。 普陀宗乗とはチベット語の“ポタラ”の漢語音訳で、ラサのポタラ宮を模して造られたもの。22万㎡の敷地内に、黄と白で塗り固められた40近くもの仏殿や白台が連なり、周辺の緑と見事に調和して美しい。見どころは、山肌に沿って建てられた大紅台。その名の通り、紅色の建物で、高さは42.5m、荘厳かつ華麗なたたずまいが印象的。大紅台の最も高いところは、金瓦葺きの万法帰一殿がそそり立っている。また、山門近くの碑亭の北側にある五塔門には、吉祥と力強さがシンボルとされる一対の石造が鎮座している。 【世界遺産/普寧寺】 武烈河のほとりに建つ壮麗な寺院群。山の南側が中国式寺院。北側がチベット式寺院となっているのが特徴。1755年から4年の歳月をかけて完成し、大きな木彫りの仏像があることから、大仏寺とも呼ばれている。 山門を抜けるとまず三枚の碑が立つ碑亭が視界に入ってくる。その背後には重厚な中国様式の天王殿がひかえ、東側に鐘楼、西側に鼓楼、北側に大雄宝殿が立つ。大雄宝殿よりもさらに北側に位置するのが、見どころ満載のチベット仏教寺院エリア。高さ36.7mの大乗之閣を中心に、その周りを仏塔や仏殿が取り囲むという構成で、曼荼羅の世界を表現している。なかでも吹き抜けの大乗之閣に安置されている高さ22.23m、重さ110tもの千手千眼観音菩薩は必見。松や柏などを使った寄木造りの観音像で、中国に現存する最大級の木彫仏像としても有名だ。大乗之廟の東西には、皇帝が読経を聞いたり、休憩したといわれる講経堂や妙厳室などもある。 |
名前 | 外八廟 承德 |
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エリア | 河北省 |
都市・地区 | 承徳市 |
住所 | 承德 外八庙 |
営業時間 | 08:00-17:30 |
休業日 | 無休 |
交通 | 北京市街地より車で約240分 |
ウェブサイト | http:// |
支払方法 | |
言語 | |
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