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2005年の調査によると西江千戸苗砦には1288所帯、約6000人の人々が暮らしており、うち苗族の人口が99.5％を占めています。西江千戸苗砦は亜熱帯湿潤山地季節風気候に属し年間の降水量は約1300-1500㎜年の平均気温は約14-16℃で夏の避暑に最適のところです。

西江苗族は貴陽省東南苗族の中でも重要な民族で、主に苗族の「西」という氏族が住んでいます。世界でも最大の苗族の村として西江千戸苗砦は深い苗族文化を持っています。ここの苗族の建築や衣装、銀製品、言語、飲食、伝統習俗がモデルとなっているだけではなく、よく保存されています。西江苗族はかつて長い中国服を着て、頭巾などを被り全身黒ずくめだったため「黒苗」や「ロングスカート苗」と呼ばれていました。


【吊脚楼】
限られた土地の中で西江千戸苗砦の人々は地形の特徴を十分に利用し、山の中腹に独特な吊脚楼を造りました。吊脚楼は平地吊脚楼と斜面吊脚楼の二種類があり、多くが三階建てになっています。吊脚楼の低層階（一階）は一般的に牛小屋かブタ小屋として使われたり農機具などの物置にしたりしています。二階は中央の最も広い部屋を応接間にし、その両側の部屋を台所と寝室にしています。三階には子どもの勉強部屋と客間、倉庫があります。2005年、西江千戸苗砦の吊脚楼は初の国家非物質文化遺産の名簿に登録されました。

【風雨橋】
吊脚楼の他に風雨橋も西江千戸苗砦の重要な建築物のひとつです。村の風水の方学と住民の生活の便利さを図るために多くの苗族の村では村の入り口に風雨橋を造ります。かつて西江には木で作られた平砦風雨橋と南寿風雨橋がありました。何度も修復を重ねましたがついには洪水で壊れてしまいました。そのため現在では5つの風雨橋はすべてがセメントと木材をあわせて作られており、丈夫で洪水を防ぐ能力が備わったものになっています。